通信制高校の卒業支援 9月、神戸・三宮に開校
不登校が社会問題化して全日制高校以外の選択肢に関心が高まる中、予備校などを全国展開する学校法人駿河台学園が9月、神戸・三宮に通信制サポート校「駿台i(アイ)高等学院」を開校した。同グループが総力を結集する進学専門の教育施設で、不登校からの進学率100%を目指す。
通信制高校の卒業支援
通信制サポート校は、通信制高校のスムーズな卒業をサポートする民間教育施設。「駿台i高等学院」では通信制過程を持つ駿台甲府高校(山梨県)に同時入学するという形で、高校卒業の資格が取得できる仕組みを整えている。
開校の背景には、通信制高校の学校数や利用する生徒数の増加がある。同学院によると、全国の通信制高校の生徒数は26・4万人で高校生の12人に1人は通信制に通っている。また学校数は289校で、約20年間で2倍以上に増加している(いずれも2023年時点)。
不登校からの進学率100%目指す
一方で通信制高校の卒業生の約3割は進路が未決定にとどまるという現実を重視し、駿台グループがテーマに掲げたのが「不登校からの大学・専門学校進学率100%」。卒業資格を得るだけでなく希望進路の実現を目指す、進学専門の通信制サポート校として開校した。
全授業が自由選択、20人程度の少人数制
同学院は全授業が自由選択制で、神戸キャンパスの登校日(週1~5日)や時間割も自分で決められる。例えば、朝が苦手なら1時間目に授業を入れないなどの選択が可能だ。さまざまな事情を抱える生徒一人一人に合わせた個別カリキュラムでサポートするため、通信制高校経験者らの担任1人に生徒20人程度の少人数制を実現。スクールカウンセラーも配置してメンタル面のサポートも行う。
学びの土台は、駿台予備学校提供の実績が高い学習プログラムだ。予備校講師による分かりやすいオンライン講座や苦手を克服できるシステムなど、受験に必要な学習コンテンツが全て活用でき、中学基本レベルへの「さかのぼり学習」にも対応。担任がサポートしながら授業を進め、オンラインでの質問受付は24時間対応する。
専門学校のプログラムも魅力
教科学習だけでなく駿台専門学校のプログラムも魅力で、ITや航空・エアラインサービス分野など7分野の専門学校プロ講師による「キャリア探究授業」で自分の可能性を探ることができる。さらにボランティア活動や各種学校イベントなど勉強以外のプログラムも充実している。
「近年はこれといった理由なく、不登校になってしまう生徒が増え、困惑する保護者が多い。『しなければならない』で制限するのではなく、子どもたちが少しでも自主的で前向きになれる環境づくりに努めたい」と同学院の錦織彰さん。無料相談会では学院の説明だけでなく、現状や希望を聞いてアドバイスも行っている。オンラインも可。
問い合わせは☏078・251・1110。ホームページの申し込みフォームからも予約できる。
駿台i(アイ)高等学院
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